The Barnes Foundationで美術と人生を考える

土曜日に1 Day TripとしてフィラデルフィアにあるThe Barnes Foundation(美術館)に行ってきました!!
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こちらは1922年にアルバート・バーンズ氏によって創立された美術館です。主にフランス近代絵画2500点以上のプライベートコレクションを一般公開しています。

こちらがエントランス
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紫陽花が綺麗でした★
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まず創立者のバーンズ氏についてご紹介です。
d0235123_126462.pngAlbert Coombs Barnes (1872–1951)
バーンズはフィラデルフィアの貧しい労働者階級の家に生まれますが、幼い頃から類稀に優秀であったため、奨学金をもらい、ペンシルバニア州立大学にて医師の資格を取得します。そしてドイツでの薬学研究の後帰国し、ニューヨークの富豪の娘と結婚します。バーンズはドイツで学んだ知識を基に銀化合物を発明し、製薬会社を設立します。そしてこの銀化合物が多くの感染症の治療に用いられることとなり、彼の会社は莫大な利益を挙げ、一気にバーンズは大富豪となります。
そしてこの富を基に20世紀初頭から趣味である絵画を世界中から買い集め始めました。ルノアール、モネ、セザンヌ、スーラ等、全部で2500点あまりです。趣味が興じて彼は美術本も著すようになり、コレクターというより研究者の域に入っていました。
そんな彼のコレクションは現在この美術館で鑑賞することができます。ただ厳格に入場制限がされているため、オンラインで事前に予約が必須となります。
結構予約が一杯になりやすく、大体3週間ほど前から計画立てて行かれることをおすすめします。
なお、館内は公共スペースを除いて一切写真撮影が禁止です。
そのため館内の美術を詳しく説明することができませんが、雰囲気だけでもご紹介します。

この美術館のメインとなるのはフランス近代絵画ですが、この殆どは印象派(Impressionist)と呼ばれるものです。モネ、ルノアール、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンなどご存知の方も多いのではないでしょうか。
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印象派発生の意義から書き出すとブログの範疇を超えてしまいますので、こちらでは割愛させていただきますが、印象派絵画とは19世紀前半にフランスで流行した、明るい色調を用いて軽快な筆致で描かれた絵画を指します。その前に主流であった写実主義とは一線を画し、明瞭性を欠く表現も大きな特徴です。
上記の絵画を見ればなんとなく雰囲気は伝わるかと思います。

ところでこのバーンズ・コレクションの最大の特徴は、バーンズ自らの手によって行われた絵画の展示方法なのです。
行く前の事前スタディーではなんのことを言っているのかよくわからなかったのですが、行ってみて一発でわかりました。
通常の美術館は絵画の配置は国別、年代別、画家別となっていますが、こちらでは何の関係もない絵画が彼自身のセンスで一緒に展示されています。例えばルノアールの女性の裸体画の隣に13世紀のビザンチン絵画が飾られています。

こんな感じです。(公共スペースのテレビを撮影しました)
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この配置の意図はバーンズしかわかりません。
ただ、絵画は全て左右対称にバランスよく配置されており、それぞれの絵画には色彩、光の効果、空間、線のいずれかの点において形式上の類似性が介在しています。
バーンズはこの一見すると関連性のない絵画を一緒に展示することについて「絵画のアンサンブル」という言葉で説明しています。
上記の写真を見てもお分かりの通り統一性があり、それぞれの絵画の相乗効果が発揮されているのではないかと思います。

美術館を美術史の本を片手にゆっくり鑑賞しながら、私は色々なことを考え巡らせました。
この絵画の配置はバーンズの美学に基づいて行われているものであるため、どんな意図だったのかを私たちが考えても、わからないのです。そして展示されている絵画もたくさん解説は存在するものの、本当はどんな意図で書かれたものなのかは、結局は画家しかわからないのです。
要は「全て正解はない」のです。言ってみればこれらの解釈には「無限の可能性」があるのです。
いきなり大きい話になりますが、私はこれは人の人生に通ずるものがあると思いました。
何が正しくて何が正しくないのか、それは人それぞれの解釈によります。
そしてそれによって、全然人生が変わるのです。
私も自分の人生とか今後のキャリアに迷いがあるのですが、それには正解はなく、全ては自分の価値観次第でいかようにも可能性が変わるということなんですよね。
絵画を鑑賞していると人生論についてまでも考えてしまいます。

そして手にしていた美術史本を館内で読んでいて感じたのですが、美術様式もその当時の時勢や文化を反映して柔軟に変化を遂げていきます。古いものを打破して新しいものを創り上げていくということを画家たちは繰り返していくわけですが、古代から現代の美術を追っていくのも1人の人間ドラマを見ているようで面白いです。試行錯誤して、新しい自分を創り上げていく過程を古代から現代の美術史に照らし合わせていました。

私が美術鑑賞が好きな理由はこういうところにあるのだと強く実感しました。
所有者の美学や美術史から自分の人生まで考え巡らせたり、画家の意図を自身で推理して画家からのメッセージを解釈したりする行為は全て「正解がない」というのが、面白いところだと思います。

さて、美術館をあとにしてからはフィラデルフィアの街を散策しました。
こちらは市庁舎です。ヨーロッパの街並みにそっくりです。
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ニューヨークへ帰るバスは11:00pm発だったので、バス待ちの時間はHotel Monacoのロビーで過ごしました。可愛い内装です。
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ニューヨークのポートオーソリティーバスターミナルに到着したのは、2:00am近くでした。
タイムズスクウェアから家まで歩いて帰宅です。このあたりは本当に眠らない街で、ネオンで目が覚めました。
美味しそうなピザです(^_^)
食べたかったけれど、ガマン、ガマン。
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1人遊びの楽しい休日でした!!

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by kanagourmet | 2013-06-17 05:50