MoMAの美術鑑賞とVIPナイト

日曜日は久しぶりにMoMAで美術鑑賞をしていました。
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とても驚いたのが、混み具合でした。日曜日だから当たり前だとは思いますが、午後のMoMAは満員電車状態でした。(特に人気の5階)MoMAの年間利用者数は300万人に対し、MoMAの約10倍ほどの面積を誇るメトロポリタン美術館は500万人と言われているので、MoMAがどれだけ人口密度が高い美術館であるかがわかります。

MoMAは「The Museum of Modern Art」の略で、名のとおり現代美術を所蔵している美術館です。
1929年の開館当時、美術館では19世紀式のサロン風の展示が主流だったのですが、昨今の美術館にみられるような、ニュートラルな白い壁面(ホワイトキューブ)に絵画が掛ける形式をとり、当時は非常に斬新な展示形式だったそうです。そして常に前衛芸術を展示し続け、建築、商品デザイン、ポスター、写真、映画など、美術館の収蔵芸術とはみなされていなかった新しい時代の表現までをも収蔵品に加えてきました。

ニューヨークのミッドタウンに位置しているので、観光では最もアクセスしやすいニューヨークの有名な美術館です。

今日鑑賞したものをご紹介します。
今日は何故だか目に付いたのは「不気味アート」ばかりでした。
El Anatsui "Takari Ⅱ"
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写真で見ると確かに血が滴るアートに見えますが、実際近くで見るとこの作品はビールの蓋を細いワイヤーでつないで出来ていることがわかります。すごく繊細な作品です。
El Anatsuiはアフリカのガーナ人の彫刻家で、現在はナイジェリアに住んでいます。
この作品はヨーロッパ諸国の植民地主義に翻弄された両国の悲しい歴史を表しているそうです。

Bruce Nauman "白の怒り、赤の危険、黄色の危難、黒の死"
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このようなインスタレーションを鑑賞するのは実際初めてでした。
インスタレーションとは場所や空間を利用して表現する現代美術のことを指します。
この作品は2本のスティールがX字型に吊るされ、4脚の椅子が滑り込まされています。それぞれの椅子は椅子として機能していなくて意図的に背もたれが外されていたり脚が外されています。
通常は休憩するための椅子ですが、ここでは危険ですぐにでも壊れそうで、宙ぶらりんの状態です。
これから私は不安定なものへの恐怖を読み取りました。解説書を読むと作者はこのインスタレーションで長期にわたる偏見や恐怖―人種差別、対人恐怖、伝染病等―を表現することが目的とのことです。
「恐怖」や「不安」という感情は誰しも切っても切ることができない感情の一つですが、それを椅子とスチールを使用して表現する作者の感性に感銘しました。
インスタレーションは絵画と違って「鑑賞」するのではなく、その空間に身を置いて「体験」するものだと実感できた作品でした。

そしてまたこちらも不気味なアートです。
ルネ・マグリット 「光の帝国」
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20世紀中頃に活躍したマグリットはシュールレアリズムを代表する画家で、写実的に非日常を描きました。この絵画も暗闇に佇む家と青空が描かれています。「矛盾」を描いた絵画と言われていますが、様々な見方があり、実際マグリットが何を表現したかったのかは彼自身のみ知るところのようです。
マグリットは次のように言っています。

“My painting is visible images which conceal nothing; they evoke mystery and, indeed, when one sees one of my pictures, one asks oneself this simple question 'What does that mean'? It does not mean anything, because mystery means nothing either, it is unknowable.” – Rene Magritte

彼はミステリアスを描いていて、ミステリアスとはそれ自体意味はなく、解釈不可能とのことです。

実際シュールレアリズムの絵画を画家が描いた意図とおり理解するのは大変難しいです。鑑賞者の見方によっていかようにも変わるということですね。私がこの絵画で感じたのは「本音と建前」でした。

そして現在MoMAでは4/29までエドワード・ムンクの「ムンクの叫び」がノルウェーのムンク美術館より貸し出されて展示されています。
d0235123_10541924.jpgこの絵画は幼い頃から身内の死を何度か経験せざるを得なかったムンクが愛や死そして不安をテーマとして作成した連作の1つで、同名で5作品残しています。昨年このうち一つがニューヨークでオークションにかけられ、なんと96億円もの高値で売れたことがニュースになっていました。この絵画では人物が叫んでいるのではなくて、背景に描かれている自然からの叫びを聞き、人物が耳を塞いでいます。
この絵画の前は黒山の人だかりで、絵画の前に経つのに5分ほど待たないといけないくらいでした。まさに満員電車状態でした。
さてさて、今日の絵画鑑賞はどういうわけか「不安」をテーマにしたものを中心に鑑賞しました。

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そして話は変わり、1ヶ月ほど前の話にさかのぼりますが、ニューヨークでArmory Showというコンテンポラリーアートのイベントが開催されており、開催日当日はMoMAで関係者向けにパーティーが開かれました。
私は美術関係の仕事をしているIreneからのご招待をいただき、VIPナイトからパーティーまで約5時間ほどMoMAにお邪魔してきました!
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いつものチケット売り場がバーに変身です。好きなカクテルをいくつでも作ってもらえます。食事もフィンガーフードを中心にサーブされました。
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あらま、素敵(^^♪d0235123_1171222.jpg
クラブみたいです。d0235123_11122243.jpg
参加者同士も仲良くなりやすくて(というより、半ばナンパ目当てで来ている人も多いです。)、私たちは色々なたちとお話しました。美術を仕事か趣味にしている人ばかりなので、共通の話題がたくさんあって面白かったです。
昼間は教育の場でもある美術館は夜になるとこんな派手なパーティー会場に変身するものかとビックリ仰天でした。
日本では考えられないですよね。

とても嬉しかったのが、美術館を開放してくれていたことです。お酒を飲みながら誰もいない美術館を鑑賞できて、美術好きな私たちにとっては至福のひとときでした。
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世界に誇れるMoMAアートを2人占め♪なんて盛り上がった夜でした。

Armory Showについてはこちらの記事をご覧下さい。

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by kanagourmet | 2013-04-05 11:24