ボストン美術館

ボストン旅行日記第4弾です。(第5弾で終わりとなります。)
今回はボストン美術館のご紹介です。私が行った日は1日中曇で、こんな日は鑑賞日和です。

ここは1870年に地元の有志によって設立され、アメリカ独立100周年の1876年に開館しました。
通常世界の有名な美術館は王室コレクションが基本となっていることがほとんどですが、この美術館はニューヨークのメトロポリタン美術館と同じく、民間組織の美術館です。

外観
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サージェント作のRotunda(ドームがついている円形の建物)
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こちらもサージェント作のColonnade(列柱)です。
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ジョン・シンガー・サージェント(1856-1925)はアメリカ国籍で、主にフランスとイギリスで活動した印象派に属する肖像画家です。他にはハーバード大学のワイドナー図書館やボストン図書館の壁画を描きました。
ボストン美術館には珍しいサージェントの建物画もありました。
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John Singer Sargent
Corner of the Church of San Stae, Venice
これはヴェニスの運河に浮かぶゴンドラから教会を眺めた風景を絵画に収めています。彼はベネチアの壮大な教会の建築様式を浮き立たせるために、敢えて教会の一部を切り取り、白と赤の壁面のコントラストも描いています。

この美術館はアメリカ印象派の絵画も充実しています。
南北戦争後、新興国アメリカでは自国の経済力にふさわしい文化を取り入れようと、多くの富豪がヨーロッパ絵画を買い集めました。そして1850年代フランスで開花した印象派の絵画がアメリカに渡り、アメリカ人画家もフランスで修行を行うようになり、帰国後アメリカ印象派が確立されました。
その代表的な作品がこの美術館に所蔵されています。

一番有名な絵画はこちらで、ボストン美術館を象徴する絵画と言っていいほどです。
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Childe Hassam
Boston Common Twilight, 1885
この絵画はボストンで最も古い公園であるボストンコモンを描いたものです。印象派の画家であったハッサムは人々の日常を描くのを得意としていました。真冬の夕方の高級住宅地に佇む婦人とその子供、その後ろには帰宅時で混雑した路面電車が通り過ぎていきます。そして赤色の電灯がその光景を濛々と照らしています。絵を間近で見ていると、本当にその場所に自分が佇んでいるようです。

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Frederic Porter Vinton
La BLanchisseuse, 1890
19世紀後半フランスの印象画家の間で家事を行う女性を描くのが流行りました。ヴィントンもその影響下でこの絵を描かれたと思われます。
木の緑と、光、水の流れが点描で描かれていますが、臨場感があり、洗濯している音が聞こえてきそうですよね。

印象派といえばフランスのみかと思っていましたが、アメリカの絵画にも印象派が大きな影響をもたらしていたことがわかりました。後でわかったことですが、黒田清輝らの日本の画家もフランス印象派の影響を受けているとのことです。印象派とは絵画史上の改革であったのだと思いました。

美術館内にはフランスのサロン(応接室)を模した部屋もありました。
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そして鑑賞し疲れたら、美術館内のレストランでランチしながら休憩です。
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こんな広々とした空間でランチを食べられるなんて、優雅です。
この日はとっておきのディナーの予定だったので、ランチは控えめにサラダだけです。
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ドレッシングが控えめな味で、素材の味が生きていて、とても美味しかったです。

ボストン美術館は急げば半日で鑑賞できます。
でもせっかくここまで来たのなら、ランチをしたりミュージアムショップなども観ながら1日ゆっくりと過ごすのが理想だと思います。
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by kanagourmet | 2012-07-18 11:22