メアリー・ベイカー・エディーライブラリー

今回は、ボストンダウンタウンにある、美しくて素敵な物語を持つ図書館のご紹介です。
この中にあるMappariumを一度観てみたくて訪れてみました。結果として、Mappariumの美しさはもちろんのこと、Mrs. Mary Baker Eddyという人にも魅せられることになりました。

ライブラリーの入口です。
d0235123_1243520.jpg

ここは1879年にクリスチャン・サイエンス教会を設立したMrs. Mary Baker Eddyの偉業を称え、彼女の活動を現在に伝えている図書館です。

内部はとても美しく、ホールは新古典様式(※)です。
d0235123_1216124.jpg
※18世紀~19世紀にフランスを中心に流行した様式。それまでの豪奢なバロック、ロココ様式からの反動で古典の再評価を図ったもの。直線が多用されている。

Mapparium内部はこのようになっています。ここに入場するのに$4かかり、その他の図書館内部は全て閲覧は無料となっています。
d0235123_1220698.jpg
Mapparium内は撮影禁止なので、こちらは公式サイトよりいただきました。
ここはMappariumが建てられた1935年当時の世界地図をモチーフにしたドーム型の施設で、今はなきソビエト連邦や英仏蘭領だった頃のアフリカが描かれています。
真っ青で大きい地球儀の中に入って、当時の世界情勢などについて10分ほど解説を聞きます。
全然知らない国や島が描かれていて、初めて知った場所がたくさんあって世界は広いなと改めて思える機会でした。壮大な地球儀は一見の価値はあると思います。

そしてせっかく来たのだから、Mrs. Mary Baker Eddyの偉業について史料を読んでみたいと思いました。
ガイドブックには彼女の説明は「A New England woman who defined conventional 19th-century thinking to become an influential religious leader, publisher, teacher and businesswoman」と書かれていました。
これを見て、じっくり史料をみないわけには行きません!私は女性のサクセスストーリーを読むのが昔から好きでした(笑)

Mrs. Mary Baker Eddy
d0235123_1365114.jpg

Mrs. Mary Baker Eddyは生まれながらにして体の弱い女の子で、様々な家庭の医学のような療法を試したのですが、なかなか良くりませんでした。そんな時、聖書に書かれた原始キリスト教の癒しの記述に強い興味を抱き、信仰による癒しについて研究を始めました。
45歳の時、彼女は石に頭を強くぶつけてしまうのですが、自説の治癒法を試し、驚く程の回復を遂げます。
これをきっかけにして彼女は聖書研究会を立ち上げました。
この教えとは全ての病気の原因は心的なものであり、人間の病気の本質は心の中の虚偽とか幻想から起るとし、真実の信仰に目覚めればあらゆる病気は薬も手術もなしに治癒するというものです。

この教えは当時のアメリカで瞬く間に信仰者を増やし、彼女は宗教的なリーダー、作家、教師、職業人として活躍をしました。

彼女の演説の様子。
d0235123_1342563.jpg

現在も世界各地で彼女の教えは語り継がれていて、支教会があり、日本では東京と京都にあるそうです。

私は宗教のことは詳しくないのですが、彼女の伝記から教えられる物は多いのではないかと思います。
彼女が生きていた19世紀後半はまだまだアメリカでも女性の権利は低く、差別的なものも残っていたと思います。それに病弱という障害もありました。
しかし、「女性」「病弱」という2つのハンデを自分の強みに変えて、女性ならではの観点で病弱な人の立場に立って、新しい信仰の道を切り開いたところがすごいなと思います。
さらにその教えが現在でも信仰され続ける、一種の持続可能性的な視点も持ち合わせていたのも尊敬するところです。

私はニューヨークで働き、毎日会社のことや目の前の自分の課題に精一杯ですが、時々こうして偉人の伝記に触れてみると、人の人生というものを鳥瞰的に見られるような気がします。
「こんな生き方もあるんだな」と教えられることが多いです。

図書館の閉館時間が迫ってきてしまったので、図書館をあとにすることにしましたが、エントランスのすぐ横にはクリスチャン・サイエンスの総本山であるThe First Church of Christ, Scientistがありました。

すごく大きい教会でした。
d0235123_1324848.jpg

この図書館を訪れて、Mrs. Mary Baker Eddyという人の伝記を勉強する機会があり、私もちょっと一肌脱ごうかなと思えたのでした(笑)。
[PR]

by kanagourmet | 2012-07-11 13:29