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まだまだ外国生活初心者

昨日の出来事ですが、自分にとってはショッキングな出来事がありました。
オオゴトにならないで良かったとホッとしている部分もあるのですが、事の顛末はこんな感じです。

私は今、自分が使っている家具を売りに出しています。
ニューヨーク在住の日本人がよく見るサイト(infofresh)と外国人が情報収集のために見る掲示板(Clainglist)の両方に家具の情報を掲出しています。

色々なところからお問い合わせをいただくのですが、特に後者の方からの問い合わせが非常に多く、その中でも買ってくれそうな人に、自分の情報(住所、電話番号、emailのみ)を教えました。
送られてきたメールの中には「君の家具をどうしても欲しいと思っていて、最近ニューヨークに引っ越した自分の息子へプレゼントにしたいと思っている。今すぐサイトの掲示を削除して欲しい。そうしてくれればプラスで$50支払う。」
という内容でした。そして家具の引取り業者を手配するので、住所と電話番号を教えてほしとのことで、こういう流れだったので、買ってくれるかと、住所、電話番号、emailを教えてしまいました。

それから何回かやり取りをしたのですが、同じ質問を繰り返してくるので、不思議に思った私は自分の英語がわかりにくかったのかと思い、アメリカ人の友人のIreneにメールを見てもらいました。

そしたら彼女がビックリして、「何やってるの!?これは詐欺師だよ!!こうやってメールして、いかにも買いそうなことを言って、個人情報を引き出して、情報を売り飛ばしている人なの。もっとひどい場合は銀行口座番号まで聞き出して、特殊な方法でお金を勝手に引き出したりするの。もう絶対に返信しちゃダメ!!」とのことでした。

私は「what!!!???」目がテンでした(苦笑)
私の驚きように、彼女も驚いていて、周りにいた人達に注目されてしまうほどでした。

掲示板での詐欺師の見分け方は、とにかく聞いてもいないストーリーを伝えてきて、一瞬人情に働きかけるところ、3回目くらいのメールで個人情報を聞いてくること、押し付けがましいところ等挙げられるようです。
「雰囲気的にわかる」ものだそうです。

でも正直英語では書いてある文面通りのことしか、読み取れない私は、見破ることができませんでした。
彼女に問い合わせをもらったメール全部読んでもらったら、おそらく9割ほど詐欺師とみられる人からのメールでした。

ネットの掲示板での売買は外国不慣れな人には高いハードルなのかもしれません。

せっかく売り先が決まった家具だと思ったのに、これからどうしよう・・・(>_<)
想い出深い家具たちのその後の行き先に胃が痛くなる持ち主でした。

ところで、今まで私はニューヨークでインターネットでいろいろ売買をしてきたのですが、やはり日本人は性善説(人間の本性は基本的に善であるとする倫理学・道徳学説、特に儒教主流派の中心概念)で動ける人々なのだと思います。
私の家具を買ってくれた数人の日本人の方ははじめのメールからとても丁寧で、住所を伝えればすぐに取りに来てくれて、支払いもすぐ行って下さり、かなりスムーズにいきました。
その時の経験があったから、特に警戒することもなく外国人用のサイトでも売買しようとした私がいけなかったです。

日本人以外の人とは性悪説前提で何事も進めないとダメなんですね。

ニューヨークに3年もいて、詐欺師と気がつかずメールを送ってしまった私はまだまだ外国生活の初心者です。自分ではやっと慣れたつもりだったのに、ちょっとショックな出来事でした(苦笑)。

Ireneにそのことを言ったら、彼女は「私はこっち生まれでアメリカンだけど、今更知らないことなんてたくさんあるよ。最近だってまた新しい英語のことわざを知ったくらいだし、特にニューヨークは常に新しいものに溢れているから、何事も『終わりがない街』なんだよね、Don't mind!!」
ということでした。

納得は出来るけど、、、毎回性悪説で考えていかなければいけないって少し疲れることだなとも思いました。

それからIreneと2人でニューヨーク郊外までバスで出かけて、こんなのどかな風景を見ていました。
清々しい気候の中、とても気持ちがいいひとときでした★
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# by kanagourmet | 2013-06-23 23:24

ロサンゼルス出張

水曜日、木曜日とロサンゼルスに出張に行っていました。
最近はめっきり出張数が減ってしまいましたが、駐在1年目と2年目はかなり頻繁に行っており、私はロサンゼルスにあるMiyako Hybrid Hotelの2010年最多宿泊客に選ばれたこともありました(笑)。
懐かしい思い出です。

今回は3週間前に日本から来た後輩君と2人でロサンゼルスの企業回りをしていました。
とても有意義で、数えきれないほどの出張の中で今回がベスト3に入るのではないかと思うくらい、収穫が多かったです。
それに今だから書けるのですが、ロサンゼルスでは毎回超多忙で、長期だし、色々な困難にぶつかることが多くて、さらにずっと1人で過ごしていたので、正直なところあまりいい思い出がありませんでした。
ロサンゼルスで過ごす休日は心身共に疲れきって、1日中ホテルの中で寝たり起きたり、病人のような生活を送っていたこともありました。
でも今回の様々な収穫によりロサンゼルスに対する自分の気持ちががらりと変わりました。

主にオフの時間の思い出を書いていきます。

ニューヨークからロサンゼルスまではVirgin Americaで行きました。
日本の航空会社では絶対ないような内装です。
出張スケジュールが立て込んでいたので、朝4時に起きて空港に行き、7時のフライトに搭乗です。
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ロサンゼルス空港に到着してからはレンタカーを借りました。
たまたま当たった車がショッキングオレンジの車で「仕事用じゃないよね」と後輩君と2人で笑ってしまうのでした(笑)

そして1時間運転してオレンジカウンティーへ。1つ打ち合わせをしたあとはまた1時間ほど運転してトーランスという世界で日本人が日本以外に一番多く住んでいると言われている都市で2つほど打ち合わせをしました。

このトーランスはロサンゼルス郡の南の商業都市として栄えており、1都1道2府43県の44県目にあたるのではないかと思うくらい、日本人が多く、日系企業が集中して拠点を設けています。
そのため駐在員や在米日本人が多く、人口の15%は日本人だそうです。アジア系は全人口の4分の1を占めているというから驚きです。仕事をしていてほとんど白人系アメリカ人を見かけることはありません。
日本食レストランやスーパー、本屋等、教育機関が充実しており、ここでは日本と全く同じ生活を営むことが可能です。

今回はトーランスでとても人気の日系ホテルである、Miyako Hybrid Hotelに宿泊しました。
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ここは日本式のサービスで美味しい和食とさらには全室日本式のお風呂があるということで、在米日本人の出張者で大変賑わっています。特にお風呂はアメリカだと狭くて浴槽が浅いユニットバスなのですが、こちらは洗い場と深い浴槽がきちんと設けられていて、ゆっくりバスタイムを楽しむことが出来ます。

アメリカ在住者として、このホテルが唯一本物の日本を感じられる場所なのかなと思います。
ここに泊まれたことは本当にラッキーです。

仕事を終えた1日目の夜は別のグループでロサンゼルスに来ていた大ボス様たちと合流して飲みに行きました。
すし健
あまりにおいしそうなお寿司に大ボス様と驚きです!ここは富山県から直輸入した素材を使用しているということで、ロサンゼルスに駐在している同じ会社の方はロサンゼルスで一番おいしい和食と太鼓判でした。まさに日本で食べるのと全く変わらない美味しさでした。

計5人で思い出話に花が咲き、笑いの絶えない楽しい飲み会でした♪

2日目は朝6時にホテルを出発して、マリーナ・デル・レイ、ヴェニスビーチ経由でハリウッドまで行きました。

道路は片側8車線で、アメリカの広大さを改めて実感します。毎日が爽やかな気候で青くて大きい空の下、こんな広い道路で運転していれば、自分の性格までおおらかになりそうですよね。
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早朝なので誰もいないマリーナ・デル・レイです。
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こんな素敵な海岸でマラソンしてから出社なんでしょうね。うらやましい限りです。
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サーフィンしている人もいました。

そして車で走ること40分、ハリウッドに到着です。仕事前のひとこまです。あの有名な「Hollywood」の文字が見えるスポットであるドルビーシアターにて。でもあまりに小さくて望遠レンズを最大限に延伸しないとよく見えませんでした。

朝の8時くらいだとハリウッドの目抜き通りも人がまばらでした。
目の前にあるオレンジの車が私たちのレンタカーです。どこに行っても目立ってくれるので、便利でした(笑)
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そして仕事をしたあとは急いで車を飛ばしてロサンゼルス空港に向かい、まだVirgin Americaでニューヨークへと帰るのでした。

今まで頻繁すぎるほどロサンゼルス出張に行っていましたが、これからはしばらくロサンゼルスに行くことはなさそうです。
数々の思い出がありますが、冒頭に書いたとおり私にとってロサンゼルスは失礼ながらも良い思い出の場所ではありませんでした。その理由は自分が失敗した思い出ばかりだからです(苦笑)。

でもいろいろ振り返ると、ロサンゼルスで一緒に仕事させてもらった多くの人たちはとても良い人たちばかりで、本当にお世話になったこと、心から感謝しています。
3年前にここに初めて来て、何もわからないまま新規事業を立ち上げた思い出は本当に深く、苦労した分これらの経験から私は数え切れないほどのことを学ばせてもらいました。

マリーナ・デル・レイのビーチを後輩君と眺めながら、私は心の中で走馬灯のようにロサンゼルスでの日々を思い出していました。

ところで帰りの飛行機は大変面白く、ロサンゼルスからニューヨークまでは6時間かかるのですが、飛行機で両隣になった2人と大盛り上りでした。
1人はRussian Americanで、ロサンゼルス在住の写真家の方でした。ビバリーヒルズで開催した彼の個展をニューヨークでも開催するために出張するのだそうです。彼からPCを借りて作品を拝見したのですが、どれも面白い視点で撮影されていて、特に印象に残ったのは、彼曰くロサンゼルスにいるクレイジーな人たちを撮影した写真がいかにもアメリカ(個性は個性のまま伸ばし、自由で、誰も干渉しないという意味で)らしかったです。
そしてその反対側にはインド人女性が座っていて、搭乗した時から何かと私の世話を焼きたがる面白いおばさんでした。この方はインドで香辛料とコーヒーのプランテーション農場を経営している女農園主とのことです。彼女はニューヨークで弁護士をしている娘さんに会いにインドから来たそうです。そしてそのあとは南米のコロンビアに行ってコーヒーのマーケティングについてプランテーションで学んでくるということでした。

2人とも機知に富んでいて、3人で楽しく6時間を過ごしました。
英語を話すと(といってもカタコトですが)本当にボーダレスにコミュニケーションができるし、自分の視野も広がるものだなと改めて実感しました。

たった1泊2日の出張でしたが、とても充実していて実り多きものでした。


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# by kanagourmet | 2013-06-23 12:16

The Barnes Foundationで美術と人生を考える

土曜日に1 Day TripとしてフィラデルフィアにあるThe Barnes Foundation(美術館)に行ってきました!!
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こちらは1922年にアルバート・バーンズ氏によって創立された美術館です。主にフランス近代絵画2500点以上のプライベートコレクションを一般公開しています。

こちらがエントランス
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紫陽花が綺麗でした★
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まず創立者のバーンズ氏についてご紹介です。
The Barnes Foundationで美術と人生を考える_d0235123_126462.pngAlbert Coombs Barnes (1872–1951)
バーンズはフィラデルフィアの貧しい労働者階級の家に生まれますが、幼い頃から類稀に優秀であったため、奨学金をもらい、ペンシルバニア州立大学にて医師の資格を取得します。そしてドイツでの薬学研究の後帰国し、ニューヨークの富豪の娘と結婚します。バーンズはドイツで学んだ知識を基に銀化合物を発明し、製薬会社を設立します。そしてこの銀化合物が多くの感染症の治療に用いられることとなり、彼の会社は莫大な利益を挙げ、一気にバーンズは大富豪となります。
そしてこの富を基に20世紀初頭から趣味である絵画を世界中から買い集め始めました。ルノアール、モネ、セザンヌ、スーラ等、全部で2500点あまりです。趣味が興じて彼は美術本も著すようになり、コレクターというより研究者の域に入っていました。
そんな彼のコレクションは現在この美術館で鑑賞することができます。ただ厳格に入場制限がされているため、オンラインで事前に予約が必須となります。
結構予約が一杯になりやすく、大体3週間ほど前から計画立てて行かれることをおすすめします。
なお、館内は公共スペースを除いて一切写真撮影が禁止です。
そのため館内の美術を詳しく説明することができませんが、雰囲気だけでもご紹介します。

この美術館のメインとなるのはフランス近代絵画ですが、この殆どは印象派(Impressionist)と呼ばれるものです。モネ、ルノアール、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンなどご存知の方も多いのではないでしょうか。
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印象派発生の意義から書き出すとブログの範疇を超えてしまいますので、こちらでは割愛させていただきますが、印象派絵画とは19世紀前半にフランスで流行した、明るい色調を用いて軽快な筆致で描かれた絵画を指します。その前に主流であった写実主義とは一線を画し、明瞭性を欠く表現も大きな特徴です。
上記の絵画を見ればなんとなく雰囲気は伝わるかと思います。

ところでこのバーンズ・コレクションの最大の特徴は、バーンズ自らの手によって行われた絵画の展示方法なのです。
行く前の事前スタディーではなんのことを言っているのかよくわからなかったのですが、行ってみて一発でわかりました。
通常の美術館は絵画の配置は国別、年代別、画家別となっていますが、こちらでは何の関係もない絵画が彼自身のセンスで一緒に展示されています。例えばルノアールの女性の裸体画の隣に13世紀のビザンチン絵画が飾られています。

こんな感じです。(公共スペースのテレビを撮影しました)
The Barnes Foundationで美術と人生を考える_d0235123_13104111.jpg
この配置の意図はバーンズしかわかりません。
ただ、絵画は全て左右対称にバランスよく配置されており、それぞれの絵画には色彩、光の効果、空間、線のいずれかの点において形式上の類似性が介在しています。
バーンズはこの一見すると関連性のない絵画を一緒に展示することについて「絵画のアンサンブル」という言葉で説明しています。
上記の写真を見てもお分かりの通り統一性があり、それぞれの絵画の相乗効果が発揮されているのではないかと思います。

美術館を美術史の本を片手にゆっくり鑑賞しながら、私は色々なことを考え巡らせました。
この絵画の配置はバーンズの美学に基づいて行われているものであるため、どんな意図だったのかを私たちが考えても、わからないのです。そして展示されている絵画もたくさん解説は存在するものの、本当はどんな意図で書かれたものなのかは、結局は画家しかわからないのです。
要は「全て正解はない」のです。言ってみればこれらの解釈には「無限の可能性」があるのです。
いきなり大きい話になりますが、私はこれは人の人生に通ずるものがあると思いました。
何が正しくて何が正しくないのか、それは人それぞれの解釈によります。
そしてそれによって、全然人生が変わるのです。
私も自分の人生とか今後のキャリアに迷いがあるのですが、それには正解はなく、全ては自分の価値観次第でいかようにも可能性が変わるということなんですよね。
絵画を鑑賞していると人生論についてまでも考えてしまいます。

そして手にしていた美術史本を館内で読んでいて感じたのですが、美術様式もその当時の時勢や文化を反映して柔軟に変化を遂げていきます。古いものを打破して新しいものを創り上げていくということを画家たちは繰り返していくわけですが、古代から現代の美術を追っていくのも1人の人間ドラマを見ているようで面白いです。試行錯誤して、新しい自分を創り上げていく過程を古代から現代の美術史に照らし合わせていました。

私が美術鑑賞が好きな理由はこういうところにあるのだと強く実感しました。
所有者の美学や美術史から自分の人生まで考え巡らせたり、画家の意図を自身で推理して画家からのメッセージを解釈したりする行為は全て「正解がない」というのが、面白いところだと思います。

さて、美術館をあとにしてからはフィラデルフィアの街を散策しました。
こちらは市庁舎です。ヨーロッパの街並みにそっくりです。
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ニューヨークへ帰るバスは11:00pm発だったので、バス待ちの時間はHotel Monacoのロビーで過ごしました。可愛い内装です。
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ニューヨークのポートオーソリティーバスターミナルに到着したのは、2:00am近くでした。
タイムズスクウェアから家まで歩いて帰宅です。このあたりは本当に眠らない街で、ネオンで目が覚めました。
美味しそうなピザです(^_^)
食べたかったけれど、ガマン、ガマン。
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1人遊びの楽しい休日でした!!

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# by kanagourmet | 2013-06-17 05:50

ジャマイカ スラム地帯を行く

ニューヨークに戻ってきて普通の毎日を送っていますが、1週間前は自分がジャマイカにいたことが信じられません。
あまりにもニューヨークや今まで見てきた風景とはいい意味でも悪い意味でも異なっていたので・・・

ジャマイカンリゾートの敷地外に出れば、日本人であれば誰もが驚く風景が広がっています。
その光景を一度目にしてしまうと、今自分がいるリゾートが外国人によって作られた「天空の彼方の虚城」と思えてきます。

今日の日記ではスラム街の一部をご紹介します。

リゾートホテルはどれも高い金網で囲われており、そこを1歩出るともうそこはスラムの世界です。
この金網はパスポートのいらない「国境」です。
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優雅にジャマイカンラムを飲めて、左うちわの楽園リゾートからたった1分海岸を歩くだけで、この有様です。
彼らの敷地に入るとすぐに「一緒にタバコ吸わない?」「気持ちよくなれる薬があるよ」と声をかけられます。
「タバコ」や「気持ちよくなれる薬」とは何を指すかわかりますよね。誘拐にあってもおかしくない状況だと思いました。
私はすぐに退散です。滞在時間は2分でした。

ホテルでは地元のジャマイカ人の方と仲良くなって、彼らがどこか案内してくれるというので、地元の人がいれば安全かもしれないと思って友達と相談して、合計4人でダウンタウンに繰り出してみることにしました。
「バックパッカーの血が騒ぐ」といったところです。

ここでもびっくりな風景が広がっていました。

まずはダウンタウンに向かう途中にある観光客向けのお土産屋さんです。
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誰も観光客がいないので、やる気がないのか、おばさんたちはゲームに熱中しています。
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私の後ろにいたジャマイカ人の友人は「クスリ臭くて、歩いていられない」と言っています。
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スラム街とも言える、彼らの居住区
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こちらも早めに退散です。

そして相乗りタクシーに乗ってモンテゴ・ベイのダウンタウンに到着しました。
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キャー!!警官による誤射も多いと聞きました。
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ジャマイカ人の友人が髪を切りたいというので、床屋に付き合いました。黒人で100%占める美容院に行くことなんてもうないかなと思います。私たちから見ていると衛生状態が良くなくて、大丈夫なのかなと心配になりました。例えばカミソリは使い回しです。
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女学生たち
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市場です。
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こちらはなんだと思いますか?日用品の「お店」なんです。日本で言えば「マツキヨ」みたいなものです。略奪強盗が多いので、まるで病院の窓のように客と店員は防弾ガラスで隔てられ、客が注文して店員が奥からものをとってくるというシステムになっています。ジャマイカ スラム地帯を行く_d0235123_1334571.jpg
夕方の帰宅ラッシュなので、街がとても混んでいます。道も悪いし信号もほとんどないのでまっすぐ歩くことができません。歩くのに非常に体力を消耗します。(慣れの問題だと思いますが。)

まるで左うちわのリゾートから中央アフリカのスラム街にどこでもドアで一瞬のうちに行ってしまった。そんな感覚に陥ります。
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ダウンタウン探訪記も2時間ほどで終了です。
そしてまた乗合タクシーでホテルへと戻るのでした。
絶対私達だけでは行けなかった、ダウンタウン。案内してくれたジャマイカ人の友人にはとても感謝です(^_^)

この写真を見てリゾートとの大きなギャップに皆様も驚かれたことと思います。
私はショックを受けました。

今まで北アフリカから、ヨーロッパ、アジア、中南米と様々な地をバックパッカーしてきたのですが、今までにないくらい危険を感じる場所でした。
どこの国のダウンタウンに行っても、必ず旅行者らしき人やバックパッカーの宿があるものですが、このモンテゴ・ベイのダウンタウンは全く見かけることはなく、黒人の中にアジア人の女性2人が歩いているという大変異様な光景でした。
旅行ができるほど安全な場所ではありません。

そういえば1人、ここに永住していると思われる中国人らしき年配の女性とすれ違ったのですが、お互い「えっ!?アジア人だよね??」なんて、それだけで会話が成立する状況でした(苦笑)。
それにしても彼女はなんでここに1人で住んでいるのでしょう。不思議なものです。

ところで、ここまで危険だと思わなかったジャマイカ。
ちょっと調べてみたところ、驚くべきデーターを発見しました。
こちらは国連の麻薬と犯罪防止組織(United Nations Office on Drugs and Crime)が2012年に発表したデータで、各国の国民10万人に占める殺人事件発生率を調べたものです。
List of countries by intentional homicide rate
中南米のホンデュラスがワースト1となり、殺人発生指数はなんと91.6です。そしてジャマイカはワースト6で40.9です。日本はアイスランドに次ぐベスト6となっており、指数は0.4です。ニュースを見ていると日本でも殺人事件は頻繁に起こっている気がしますが、それでもこの数値です。
となると秋田県ほどの広さしかないジャマイカでその100倍以上というのは驚異の数値であります。

さらにGDP(PPP) per capitaを調べてみました。これは国民1人当たりの国内総生産(国内で生み出された付加価値の総額)を示す指標です。通常国の豊かさを示すのに単にGDPが用いいられますが、これは各国で異なるリビングコストが反映されていません。そのため、PPP(購買力平価)を用いて計算したGDPを国民数で割り出したこの指標が用いられます。
List of countries by GDP (PPP) per capita(conducted by CIA, The World Factbook 2013.05)
これによるとジャマイカは229カ国中123位で$9,300となっています。
対して日本は38位で$36,900とその約4倍です。
さらにアメリカは14位で$50,700です。

この2つの指標で考えたことは、ニューヨークにいるジャマイカ移民についてでした。
往路のカリビアン航空で、モンテゴ・ベイに到着して拍手喝采をしていた人たちです。

彼らはニューヨークでも危険度が高く比較的所得が低いと言われているブロンクス地区やハーレム地区に身を寄せ合って住んでいて、3Kの仕事(危険、汚い、きつい)に就いているわけですが、彼らが我慢して出稼ぎに来る理由もこの指標でひと目でわかります。

故郷より安全だし、何よりもアメリカで働いたほうが圧倒的に儲かるんですね。感覚的にですが、アメリカとジャマイカの物価を比較すると大体10倍は違います。しかも母国語の英語で生活できるわけですから、それは無理してでも飛行機3時間乗ってアメリカに来た方が得なのです。
彼らにとってみればアメリカは「夢の国」なのかもしれません。

いつも街や電車の中で見かけるジャマイカや中南米から出稼ぎに来ている人たちのことを少しだけですが知ることができたし、彼らの笑顔の奥にあるものはこういうことだったのだと思いました。

ところで、前編・後編とジャマイカ旅行について綴ってきたわけですが、この天と地ほどの差をお分かりいただけたと思います。
旅行代金を払っているのだから私には「Eat, Play, Dance」の資格はあるのですが、何となくジャマイカの実情を分からず、呑気に旅して「ジャマイカを知った気分」になって、「ジャマイカって楽しくていいところ!」なんて言ってしまうのも悪いなと思うのが旅行後の感想でした。

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# by kanagourmet | 2013-06-17 02:15

「Eat, Play, Dance」のジャマイカ旅行

昨夜、4日間のジャマイカ旅行から戻ってきました!
ジャマイカはカリブ海に浮かぶ秋田県と同程度の広さの島国です。
位置関係は下記の地図の通りです。
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私は土曜日早朝友達とニューヨークを出発して、火曜日の深夜に帰宅しました。この地図にある島々は飛行機でニューヨークから3時間程度で行けるので、ニューヨーカーの週末旅行先としてとても人気です。

今回はジャマイカ旅行記を2回に分けてご紹介します。

ニューヨークのJFK空港からはカリビアンエアーの直行便でモンテゴ・ベイに行けます。
モンテゴ・ベイは首都のキングストンに次ぐ、ジャマイカの第2の都市でリゾートホテルが立ち並ぶエリアです。

JFK空港にて搭乗前です。とても眠くて、意識が朦朧としています。
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5:50amにカリビアンエアーが無事出発しました。何となくイメージとして定時発着しなさそうで、もしフライトキャンセルになったらどうしようと心配していましたが、それは取り越し苦労でした(笑)「Eat, Play, Dance」のジャマイカ旅行_d0235123_13464282.jpg
機内には里帰りするジャマイカ人で一杯で、みんなにぎやかでした。久しぶりに母国に帰れるのが嬉しいんでしょうね!無事モンテゴ・ベイに到着した時は機内で拍手喝采が沸き起こるのでした。みんな本当に陽気(^_^)

今回のホテルはIberostar Grand Hotel Rose Hallです。
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エントランスのインテリアが最高に華美です。ここまで飾り付けるとかえってチープな印象を抱きかねないですが、それはデザイナーのセンスなのでしょう、全体的に調和性があります。
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そしてやってきました、カリビアンリゾートです!!
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カリビアンリゾート恒例のプールバーで、ジャマイカンラムを1杯♪
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海と空色のお水です。
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遊び疲れたら、ビーチでお昼寝♫
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クルージングダンシングパーティー!!
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毎日朝から晩まで「Eat, Play, Dance」でした。

海辺ではZumbaクラスも開催されています。(もちろん参加費は無料です。)
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食事は正直なところ、物凄くおいしいという訳ではないのですが、食材や食文化がアメリカに比べて豊かではないジャマイカのレベルを考えると、非常にこのホテルの食事は洗練されていると言えると思います。
ランチは海辺でBBQです。ジャマイカ名産のジャークチキンがスパイシーでとても美味しいです!
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こんなに暑ければ、確かに仕事どころじゃないかも…(笑)お昼寝タイムです。
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スタッフの人はステップ踏みながら仕事しています(笑)ダンスの国、ジャマイカですね。
Jamaican Smile♥
ホテルのスタッフの女の子。安室ちゃんみたいですね。
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ディナーは4つあるレストランの好きなことろで食べることができます。そして飲食代は全て無制限で宿泊費に込まれている(All Inclusive)という素晴らしいシステムです。
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ディナーの後は宿泊客を退屈させないために、ホテルで無料のイベントが数々開かれています。1日3~5イベントくらいでしょうか、多すぎて全部体験しきれません。
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Dancing Night at Beach
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皆楽しそうですね。私も負けじとみんなと一緒に踊ります(笑)

夢のような4日間はあっという間に過ぎていき、「Eat, Play, Dance」を、思う存分満喫するのでした。

ところで、こういったリゾートはカリビアンの国ではどこでもあり、正直なところ、ある程度の出費を覚悟すればどこの国に行っても楽しさは大差はありません。

元々海外で1人で地を這うバックパッカーである私にとっては、夢の国だけではなくてジャマイカの地元の生活も見てみたいと思うのは当然のことです。
そしてたまたま運良くホテルで知り合ったジャマイカ人に地元を案内してもらうことにしました。

続きは乞うご期待となるわけですが、私が初めて見た本当のジャマイカは今まで旅してきた北アフリカからヨーロッパ、アジア、中南米の国々の中で、最も危険で貧しく、考えさせられることが多い国でした。

4日間しかジャマイカに滞在できませんでしたが、天と地を見たジャマイカ旅行でした。

まず、バカンス編はこちらにて終了です!


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# by kanagourmet | 2013-06-13 03:14